i-013-05  建築づくり 失敗しますか?
 手抜き工事発生のメカニズム・建築をめぐる関係者の価値観のすれ違い
−本文−
 建築に対する価値観が関係者によって違っていたり、すれ違っていては、本当に良質な建築は出来上がりません。たとえば、建築主は「建設会社は赤字になっても、とにかく安ければいいんだ」と思い、建設会社は「どうせ素人だからシステムキッチンやバスルームだけ他社より良くして、見えないところで手を抜けば、後はいくらでも安くすればいい」と考え、市場はマンションや建売住宅の価格と見てくれだけで、見えないところは大丈夫だろうと思い込み、設計者はとにかく自分に責任がかからないように自己防衛にのみ奔走する。こんなことでは、一生をかけた財産が満足するものになるわけはありません。先日NHKの特集で建売住宅の手抜き工事についての報道がありましたが、その中である建売り業者は「3000万円台で売り出さないと売れないし、構造強度が落ちて、安全性がなくなっても、1階の壁をつけないで駐車場にしないと売れないんです。売れないものを作ってもしょうがないので、強度を無視し、建設会社に無理な値引きをさせて作っているのです。しかし3000万円台で買えるのだからお客さんはみんな喜んでいますよ。」と発言をしていました。しかし、実際にはあまりの手抜き工事によって、耐震性どころか、子供が走り回ったぐらいでも、建物全体が揺れてしまうような、危険建築物となってしまっています。建設や不動産のプロフェッショナルとして恥ずかしい考え方であることは間違いありません。しかし、安全性を確保し、駐車場も確保する為に、土地を5坪大きくしたものを売り出しても、消費者が安くて駐車場の付いているものを買ってしまい、きちんと作ったものの方が売れ残ってしまうのです。建築は自動車やテレビのように出来上がったものを買うわけではありません。まだ何にも工事をしていないときに金額を決定し、契約をするのです。つまり素人に分からないように手抜きをし、値切られた金額の中で利益を出すことは決して難しいことではないのです。本当に良質な一生をかけるにふさわしい財産を実現する為には、すべての関係者が同じ方向を目指し、同じ価値観を共有しなくてはなりません。建築主と建設会社と設計者と市場が同じ方向に向かわないと、これからも歪んだ価値観の建築が作りつづけられることとなります。
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